札幌函館の移動(飛行機・鉄道・バス)

函館元町公園道内の移動
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札幌市と函館市はともに北海道に位置し、前者は政令指定都市であり道央、後者は道南の中心都市です。両都市は同じ北海道であっても約280km離れており、飛行機、鉄道、バスの3つの移動手段で移動できます。ここではそれぞれを比較してみていきます。

鉄道(特急北斗)

特急北斗札幌⇔特急北斗号⇔函館9,440円(指定席)
13,100円(グリーン席)
3時間58分
*自由席はなし、指定席のみ。

はじめに鉄道を見ていきます。鉄道の場合、特急北斗で移動します。料金は最安値で9,440円から、移動時間は約4時間です。特急北斗はJR函館本線、室蘭本線を経由し、五稜郭、新函館北斗、長万部、室蘭、登別、苫小牧、南千歳、新札幌を経由します。函館本線1本で向かうよりも遠回りで移動距離も増えますが、小樽方面への特急は運行されていないので、この列車のみが移動手段になります。運行本数は1日10本、1時間30分~2時間に1本の運行間隔です。JR北海道は、JR東日本と同じ「えきねっと」というウェブサイトがあり、こちらを利用することで割引切符を購入できます。割引切符は以下に上げます。

特急券トクだ値18,010円~8,490円(指定席)1日前まで購入可能。10~15%割引
特急券トクだ値146,590円~7,540円(指定席)13日前まで購入可能。25~30%割引
学生割引11,840円(グリーン席)
8,180円(指定席)
乗車券が2割引き、学割証明が必要

割引切符の種類は多くありません。この中で一番安いのは、トクだ値14の6,590円~7,540円です。通常の指定席料金よりも1,900円~2,850円安くなります。

ツアー(鉄道)

次にツアーを見ていきます。ここでは鉄道の個人ツアー(1人)、札幌から函館への旅行を例に取り上げます。

特急北斗札幌⇔特急北斗⇔函館すべて込み
21,000円
別々に予約した場合
特急:9.440円x2
ホテル:5,000円~
合計:23,880円~
*価格は変動あり。情報はページ作成時直近のものであり、具体的な価格、差額は日によって異なります。

このツアーの場合は、最安値21,000円です。これらを別々に予約すると23,880円、差額にすると2,880円安くなります。これは1人で1泊の料金なので、人数を増やすか宿泊数が増えれば、その分の料金は増えます。また、ホテルの料金は5,000円としていますが、これより高いホテルに宿泊すれば料金は増えます。これを片道当たりの料金に計算(ホテル代5,000円を引いて運賃を2で割る)すると8,000円になり、通常の切符よりも1,440円安い計算になります。料金もさることながら、ホテルと交通費を一括で予約できるので、別々に予約する手間を減らせます。

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高速バス

函館札幌ニュースター号函館駅・新函館北斗駅⇔ニュースター号⇔札幌駅4,800円6時間8分
函館札幌ニュースター号函館駅・新函館北斗駅・八雲・森⇔はこだて号⇔札幌駅4,320円
~5,360円
6時間5分

次に高速バスを見ていきます。両都市間には北海道バスによるニュースター号と、複数のバス会社が運航する「はこだて号」が運航されています。料金は鉄道の約半分から半分以下の4,320円~5,360円、移動時間は、いずれも約6時間かかります。いずれのバスも各種割引切符があるので、上記運賃よりもも安く利用できます。下記が割引切符になります。

ニュースター号・はこだて号の割引切符

ニュースター号はこだて号
ネット割引3,920円早割3,820円~4,860円
事前支払い4,350円
学生割引3,930円学生割引3,920円~4,960円

はこだて号は、日やシーズンによって値段が違う変動制をとっています。値段に幅があるのはそのためです。

これらのうち、最安値は、はこだて号の早割3,820円、次がニュースター号のネット割引3,920円です。ネット割引は当日の便の購入も可能です。空席状況を確認し、ネットで購入できるのであればこちらを利用しない手はないでしょう。

運行本数は1日あたり7~8本運行されています。また夜行便も運航されているため、深夜に出発して早朝に目的地に到着、かつ車内で1泊できます。移動時間が長く長距離の運行になるため、予約制であり3列シートで運行されます。主に道央自動車道を走行しますが、渋滞などによる遅れは行楽シーズンを除けば多くありません。天候による遅れは、特に冬に発生しやすいので注意が必要ですが、これは鉄道、飛行機も同じでしょう。

停車するバス停は両者で違いがあります。共通するのは札幌駅、新函館北斗駅、五稜郭、函館駅、湯の川温泉です。大きな違いは、はこだて号が八雲、森に立ち寄り、七飯の道の駅、亀田に停車する点です。後者の方が函館の郊外、函館以外からも利用できるメリットがあります。はこだて号の方が停車するバス停が多いイメージがありますが、それでも両者は大きく変わりません。どちらも約6時間です。

札幌函館間の高速バスを検索する

飛行機(格安航空券)丘珠空港経由

LCC,格安航空券さっぽろ⇔市営地下鉄東豊線
⇔栄町
⇔連絡バス⇔丘珠空港
⇔JAL⇔函館空港
⇔空港連絡バス⇔函館駅
札幌地下鉄 :250円
札幌連絡バス:350円
飛行機:~10,010円~
函館連絡バス:500円
合計:~11,110円~
札幌丘珠空港間:約40分
飛行機:約40分
函館空港函館駅間:約25分
合計:約2時間45分
*移動時間の合計は、移動時間に待ち時間を+1時間入れた時間を表示

次に飛行機での移動を比較します。飛行機の場合、丘珠空港と新千歳経由の2つがありますので、まずは丘珠空港経由を見ていきます。この場合JALを利用します。運賃は全て合わせて11,110円、比較的安い航空券は10,000円台のものが多いです。冬のオフシーズンになると、これよりもさらに安くなり、10,000円以下の航空券もでてきます。通常運賃は24,420円です。移動時間は約2時間45分ですが、待ち時間を短くすればさらに短くできます。運行本数は1日あたり6本あります。飛行機の場合、移動時間が短い分、夜に移動することも可能です。例えば、函館発19:20発の便で札幌に20:00に到着しますが、これは移動時間の長い鉄道やバスではできません。

移動時間の短さがメリットではあるものの、乗り換えが多いのが難点です。札幌側は地下鉄と連絡バス、函館側は連絡バスに乗り換えます。飛行機も合わせると計4回乗り換える必要があります。丘珠空港のメリットは、札幌の都心から近い点ではあるものの、地下鉄やバスの乗り換え、移動時間を考えると、新千歳札幌間と移動時間はそれほど変わらないと思われます。丘珠空港が便利になるのは、札幌市北部が出発・目的地の場合になるでしょう。

丘珠空港函館間の航空券を調べる

飛行機(格安航空券)新千歳空港経由

LCC,格安航空券札幌駅⇔快速エアポート⇔新千歳空港
⇔JAL⇔函館空港
⇔空港連絡バス⇔函館駅
快速 :1,180円(自由席)
飛行機:8,110円~
連絡バス:500円
合計:9,790円
快速:38分
飛行機:約40分
函館連絡バス:約25分
合計:
2時間43分
*移動時間の合計は、移動時間に待ち時間を+1時間入れた時間を表示

最後に新千歳空港経由を比較します。こちらの場合、JALを利用します。格安航空券は8,110円が最安値です、ただし価格には幅があるので、10,000円程度と考えるとよいでしょう。通常運賃は26,370円です。移動時間は約2時間43分、丘珠経由とほとんど変わりません。丘珠空港の場合、札幌市内での乗り換え回数の多さから、移動時間は増える可能性がありますが、こちらの場合、快速エアポート1本ですので、こちらの方が時間の変動が少ないうえに移動の負担が少ないです。ただし、運行本数は1日2便しかありませんので、時間の融通は利きません。

札幌方面へも比較的便利ですが、新千歳経由の場合、札幌南部、苫小牧、千歳が出発、目的地の場合はなお便利です。また、新千歳から他の航空便に乗り継ぐ場合は、こちらが選択肢になるでしょう。

新千歳函館間の航空券を調べる

まとめ

以上をまとめると、運賃では高速バスが最も安く、移動時間は飛行機が最も速くなります。飛行機は丘珠空港、新千歳空港経由の2つがありますが、移動時間ではいずれも大きく変わりません。運賃では航空券の価格を比較する必要があります。鉄道はその中間に位置し、立ち位置としては微妙です。

北海道新幹線札幌延伸後の変化

2030年度に、北海道新幹線は新函館北斗と札幌間が開業する予定です。この開業により、両都市間の移動の動向は大きく変わる可能性があります。移動時間の面では新幹線が圧倒的に優位になるでしょうし、利用客の多くが新幹線にシフトすることで、航空便は廃止、減便される可能性があります。新千歳便は維持されると追われますが、丘珠空港経由は減便、もしくは廃止される可能性があります。

移動手段比較早見表

移動手段通常運賃最安値運賃移動時間備考
特急北斗9,440円6,590円~7,540円3時間58分最安値は特急券トクだ値14
ツアー8,000円~———-運賃は
ホテル代5,000円を引いて
片道の運賃で計算
高速バス4,320円
~5,360円
3,820円約6時間最安値ははこだて号の早割
飛行機9,790円~———-約2時間45分