秋田と東京の間は約610kmの距離があります。都市間移動においては、東北・秋田新幹線こまち、夜行バス、飛行機の3つの移動手段があります。それぞれを運賃・移動時間・快適性の観点から比較していきます。上記を大まかに比較すると以下のようになります。
運賃:夜行バス<飛行機(格安航空券)≦秋田新幹線こまち
移動時間;飛行機<秋田新幹線こまち<夜行バス
東北・秋田新幹線こまち
東京⇔東北・秋田新幹線こまち ⇔秋田駅(大曲・田沢湖) | グリーン車23,090円 指定席 18,020円 | 3時間48分 |
はじめに秋田新幹線を見ていきます。新幹線は東京盛岡間を東北新幹線と併結し、盛岡秋田間は在来線の田沢湖線、奥羽本線を乗り換えなしで走行するルートです。このルートの場合、最安値の運賃は指定席の18,020円です。自由席の設定はありません。この運賃は下記の割引切符を利用することでさらに安くできます。
トクだ値14 | グリーン車 16,010円 指定席 12,460円 | 13日前購入(25~30%OFF) |
トクだ値1 | 指定席 16,910円 | 当日までの購入(5~10%OFF) |
eチケット | グリーン車 22,890円 指定席 17,820円 | ICカード利用。 |
JREPOINT グレードアップ | グリーン車 17,820円 | 3,000ポイント使用 |
金券ショップ | グリーン車 18,360円 指定席 15,020円 | |
往復割引 | グリーン車 22,080円 指定席 17,010円 | |
学生割引 | グリーン車 21,080円 指定席 16,010円 | 学生割引証明必要 |
価格の幅は、12,460円~22,890円です。この中で一番安いのはお先にトクだ値の12,640円です。次が金券ショップの切符(15,020円)、その次が、えきねっとトクだ値の指定席(16,020円)です。また、東京秋田間は距離が601kmを超えるので、往復割引も適用されます。この場合、乗車券切符のみが1割引になります。
移動時間は3時間48分です。東京盛岡間は新線を走行するので速いですが、盛岡秋田間は在来線を走行するので時間がかかります。運行本数は1時間辺り1本です。
鉄道での移動の場合、新庄まで山形新幹線を利用しそこから在来線を利用する、もしくは新潟まで上越新幹線を利用しそこから特急いなほを利用するルートもあります。これらは運賃面では「こまち」より安くなります。ただし、これらルートは乗り換えが複数あり、移動時間も6時間以上かかるので現実的なルートではありません。
高速バス(夜行バス)
ディズニーランド・東京駅 ⇔JR東北バス⇔秋田駅東口 ・秋田大学・ポートタワー | 6,400円~9,900円 | 21時発7時着 | |
バスタ新宿⇔さくら観光バス ⇔横手駅・大曲駅・秋田駅東口 | 4,000円~7,500円 | 21時発8時着 | |
バスタ新宿⇔千葉みらい観光バス ⇔秋田駅東口 | 4,000円~5,000円 | 22時発8時着 | |
東京八重洲・バスタ新宿・大宮駅 ⇔JAMJAMライナー⇔横手駅 ・大曲駅・秋田駅東口 | 5,500円~6,000円 | 22時発9時着 | |
新宿駅・バスタ新宿・大宮駅⇔ 秋田中央交通⇔秋田駅・秋田長崎屋BT | 7,420円~9,900円 | 21時発7時着 |
次に高速バスを比較していきます。高速バスは昼行バスの運行はなく、夜行便のみです。秋田市と東京のみにフォーカスすると5つのバス会社が運行しています。価格の幅は、日や時期によって変動するので一概には言えませんが、4,000円~9,900円となり、平均は約6,500円です。夜の9時頃に出発し朝7時~8時ごろに到着するバスが多いです。運賃は安く、バス車内で一泊できることからホテル代を節約できるのが大きなメリットです。デメリットは夜間の移動時間が長く、座席に着席して夜を明かすことになるので、快適性の面では良くない点が挙げられます。なお、バス会社によってバスの停車駅に差異があります。多くがバスタ新宿が発着ですが、一部は東京駅・ディズニーランド発着のバスもあります。同様に、秋田側は大部分が秋田駅ですが、一部は大曲・横手に停車するバスもあります。
飛行機(格安航空券)
東京駅⇔山手線・モノレール ⇔羽田空港(浜松町駅経由) | 670円 | 31分 | |
羽田空港⇔JAL・ANA ⇔秋田空港 | 9,990円~ | 1時間5分 | |
秋田空港⇔秋田空港線 ⇔秋田駅西口 | 950円 | 40分 | |
合計 | 11,610円~ | 約3時間16分 |
最後に飛行機での移動を比較していきます。飛行機の場合、羽田秋田間で運行されているJAL・ANAの航空便を利用します。この場合、格安航空券は最安値9,990円から購入できます。最安値の航空券は数カ月先でないと購入できないことが多いですが、東京秋田間の場合、比較的直近、数週間先でも11,000~12,000円台の航空券を購入できます。新幹線が約18,000円ですから、15,000円台の航空券が利用できれば、新幹線よりも安くなります。
移動時間は待ち時間も含めると、約3時間16分程度です。秋田空港からレンタカー、自家用車を利用するのであればその限りでなく、約2時間46分の移動時間です。新幹線に比べると若干移動時間は短くなります。運行本数は多く、ANA5便、JAL4便、合わせて9本が運行されています。時間の融通は利きやすいといえます。一方飛行機の場合、複数回乗り換え(最低でも3回)あります。東京駅羽田間は、モノレールと山手線の乗り換えも含めれば4回です。新幹線には乗り換えがないので、この点は難点です。
新幹線、飛行機+宿泊パックツアーを利用する
東京もしくは秋田1泊以上するのであれば、ホテルとセットになったツアーを利用する方法も有効です。これは新幹線もしくは、飛行機の移動と宿泊がセットになったツアーパックで、別々に予約するよりも安い価格で利用できます。具体例をあげてみていきます。
東京駅⇔秋田新幹線⇔ 秋田駅(往復・ホテル1泊) | すべて込み 34,900円~ | 別々に予約した場合 運賃:18,020円x2 ホテル代:5,000円~ 合計:41,040円~ |
ツアーはすべて一括込みで最安値34,900円ですが、これを別々に予約した場合、最安値の差額を比べると6,140円です。いずれにせよツアーの方が安くなる計算になります。
まとめ
以上をまとめると、一番コストパフォーマンスが良いのは、ホテル代を節約できる高速バスになります。次に最安値の航空券を利用できれば、移動時間が新幹線より短い飛行機が優位です。もっとも、新幹線と飛行機の時間差は30分程度なので、飛行機の方が圧倒的に優位というわけではありません。新幹線の場合、割引切符が利用できれば、飛行機より安く移動することも可能ですし、乗り換えがない点を考えると新幹線の方が便利です。
移動手段比較早見表
移動手段 | 通常運賃 | 最安値割引運賃 | 移動時間 | 備考 |
秋田新幹線 | 18,020円 | 12,460円 | 3時間48分 | お先にトクだ値を利用 |
ツアー | 14,950円 | ————– | 〃 | ホテル代5,000を差し引き 片道辺りの運賃を算出 |
夜行バス | 4,000円 ~9,900円 | ————– | 21時発7時着 | |
飛行機 (格安航空券) | 約37,000円 | 11,610円 | 約3時間16分 | バス・鉄道を運賃含む |