名古屋神戸の移動手段比較（新幹線・高速バス・在来線）

ここでは、愛知県名古屋市と兵庫県神戸市の都市間移動について比較していきます。名古屋市と神戸市は約225kmの距離があり、双方とも大都市であるため移動手段は充実しています。移動手段は東海道新幹線、高速バス（夜行・昼行）、在来線３つがあります。ここでは名古屋駅と神戸の主要駅である三宮駅間の手段で、それぞれを比較してみていきます。大まかに比較すると、以下になります。

運賃：高速バス＜在来線＜東海道・山陽新幹線

移動時間：東海道・山陽新幹線＜高速バス＜在来線

JR東海道・山陽新幹線（のぞみ・ひかり）
ツアーを利用して移動する
高速バス（昼行便）
1. 高速バス（夜行便）
在来線（JR東海道線快速）
まとめ

JR東海道・山陽新幹線（のぞみ・ひかり）

初めに東海道新幹線を比較します。この場合、新神戸三宮間は、市営地下鉄に乗り換えて移動します。料金は自由席で7,680円です。各種割引切符があるので、それらを利用することでさらに安く移動できます。各種割引切符は以下のようになっています。

e特急券	グリーン11,930円指定席　8,270円自由席　7,280円	会員制当日予約可能
EX予約サービス	グリーン11,930円指定席　8,270円自由席　7,280円	有料会員当日予約可能（早特は3日前）
スマートEX予約サービス	グリーン12,100円指定席　8,440円	無料会員当日予約可能
金券購入	自由席　7,100円*
学割	グリーン11,480円指定席　7,820円自由席　6,860円	学割証明必要

*金券ショップの切符は、名古屋新神戸間のみ、地下鉄区間は別途切符を購入する必要あり。

この区間の割引切符は、学割、金券、およびExサービスで購入できる切符に限定され、早特切符は設定されていません。また、新大阪新神戸間はJR西日本の区間なので、「ぷらっとこだま」も利用できません。そのため、最も安い切符は学割の自由席で6,860円、Ex予約サービスとe特急券で7,280円、金券の7,100円+210円の順です。どうしても格安の割引切符を利用したのであれば、新大阪新神戸間は在来線を利用する方法もあります。この場合、ぷらっとこだまが利用でき、新幹線の運賃を節約できます。

移動時間は約1時間20分～1時間30分です。これは「ひかり」「のぞみ」を利用した場合です。名古屋新神戸間の「ひかり」は、基本的に各駅停車の列車が多いので、移動時間は1時間30分程度です。ただし、通過する駅数自体が岐阜羽島、米原の２つしかないため、通過待ちは少なく、最速の「のぞみ」と比較しても、さほど差はありません。なお、「こだま」の利用は想定していませんが、その理由は、すべての列車が新大阪発着で、必ず乗り換えが必要になるからです。わざわざ運行本数が少なく、各駅のこだまを利用して、新大阪駅で乗り換えるメリットはありません。運行本数は非常に多く、1時間あたり4本～5本あります。

混雑の度合いですが、東海道・山陽新幹線区間のいずれも利用者が多いので、着席できない時もあります。名古屋側は降車する乗客も多いので、早く列に並び、降りた乗客の席を確保できれば、着席できることが多いでしょう。また、京都、新大阪で降りる乗客も多いので、そこから着席できることもあります。新神戸側も同様ですが、新神戸よりも新大阪駅で降りる乗客が多いので、そこから空いた席に座れることが多くなるでしょう。

ツアーを利用して移動する

新幹線を利用する場合、1泊以上ホテルで宿泊するのであれば、個人のツアーパックを申し込む方法もあります。これは1人以上から利用できるツアーを利用します。料金は往復の交通費+宿泊費を含んだ料金で、通常価格よりも安い値段で提供されています。ツアーのメリットは、通常価格より割引されるのと、ホテルと合わせて予約できる点です。わざわざ、別のサイトでホテルを予約する必要がなく、一括で予約ができるため、時間を節約できます。ここでは、神戸（新神戸）から名古屋の往復ツアーを、具体例をあげてみていきます。

JR東海道・山陽新幹線のぞみ号 — *価格は変動あり。情報はページ作成時直近のものであり、具体的な価格、差額は日によって異なります。

ツアーは最安値のもので17,400円ですが、新幹線・ホテルを別々に予約すると20,360円、差額は2,960円です。この料金は1人当たりの価格であり、かつ最安値のホテルを選択した場合です。人数を増やして、高級ホテルを選択した場合は、これよりも高くなります。このツアー料金を、片道あたりの運賃（宿泊費用5,000円を引いて、往復の運賃を2で割る）で計算すると、6,200円になります。この料金は、上記の割引切符よりも安くなるので、これを利用しない手はないでしょう。

神戸名古屋のツアーを検索する

高速バス（昼行便）

次に日中に運行される高速バスを見ていきます。高速バスは名神ハイウェイバスと、JAMJAMライナーの２つが運行されています。このうち、JAMJAMライナーは神戸方面に朝、名古屋方面は夕方に1便のみで、大阪梅田、USJにも停車する少し特殊なバスです。メインのバスは名神ハイウェイバスになります。運賃は3,900円、JAMJAMライナーであれば2,800円です。名神ハイウェイバスの運賃は、学割で3,200円に安くできるほか、往復割引を利用することで、3,600円まで安くできます。

移動時間は約3時間10分です。名古屋神戸線は、新名神高速道路を利用するバスで、かつ途中の停車駅がないため、渋滞がなければ定刻通り、または早くに到着します。しかし、名古屋神戸間は、交通量の多い区間を走行するため、渋滞で遅れることがよくあります。特に、土日や行楽シーズンは注意が必要です。運行本数は多くなく、1日6便が運行されています。

高速バス（夜行便）

次に深夜、早朝に運行されるバスを見ていきます。1日3便が運行されており、それぞれで特徴が異なります。共通しているのは、途中に京都、大阪、USJに停車する点で、これらのバスは、どちらかというと名古屋から関西方面へ観光する人たち向けのバスです。運賃は最安値で3,000円、基本的に夜発で朝に到着、途中、車中泊します。昌栄交通は少し特殊で、4時発で9時着、20時発で深夜1時着となっています。なお、個々の特徴としては停車駅が少し違う点ですが、JAMJAMライナーについては、浜松発着で豊橋にも停車するため、愛知県東部、静岡方面へも利用できるバスです。

名古屋神戸間の高速バスを検索する

JAMJAMライナーの高速バスを検索する

在来線（JR東海道線快速）

最後に、在来線を利用するルートを見ていきます。この場合、東海道線の快速・普通列車を乗り継いで移動します。運賃は4,070円、移動時間は、最低でも大垣、米原で乗り換え、また岐阜でも乗り換えが必要なるケースが多いため、乗り換え時間を含めて、約4時間40分です。米原以西は、姫路方面への列車が多数運行されているため、基本的に乗り換えはありません。率直に言って、このルートは交通費を節約する点からみて、お勧めできません。高速バスよりも高いうえに、移動時間も長いからです。

また、大都市のエリアを走行するため利用客が多く、着席できない時が多くあります。関西圏のJRでは、特急列車に見られるようなクロスシート、または転換クロスシートを採用した列車が多く、さらに、JR東日本のようなグリーン券を購入する必要がなく、乗車券のみで利用できるので、着席できればとても快適です。しかし、それゆえに始発駅からでも着席できないことが多くあります。快適性の面から考えても、お勧めできる選択肢ではないでしょう。

まとめ

以上をまとめると、最も移動時間が短いのはJR東海道・山陽新幹線で、新神戸での乗り換えを考慮しても最速で、2時間かかりません。最も交通費が安いのは名神ハイウェイバスで、新幹線の半分以下の料金で移動できます。夜行バスも運行されているため、車中泊で宿泊費を節約できることを考えると、トータルで、日中の高速バスよりもさらに安く移動できます。在来線については、新幹線の特急券分を減らすために考える人は多いですが、最安値でなく、かつ混雑するため、都市間移動の選択肢としては、論外です。

交通手段比較早見表

移動手段	通常料金	割引最安値価格	移動時間	備考
JR東海道新幹線	7,680円	7,310円	1時間20分～1時間30分	最安値は金券
ツアー	6,200円		〃	片道あたりの価格で計算
名神ハイウェイバス	3,900円	3,600円	約3時間10分	最安値は往復割引
夜行バス	3,340円	2,600円	夜発朝着	宿泊費節約可能
在来線	4,070円	—————-	4時間42分	乗り換え複数あり

＊最安値の運賃では、学生のみが利用できる学割料金は除外。

	名鉄バスセンター・名古屋駅 ⇔名神ハイウェイバス⇔三宮駅	3,900円	約3時間10分
	名古屋南ささじまライプ⇔ JAMJAMライナー⇔神戸三宮	2,800円～	約4時間15分神戸着：朝発昼着名古屋着：夕方発夜着

浜松・豊橋・名古屋ささじまライブ ⇔JAMJAMライナー⇔神戸三宮	3,000円～	22時～24時発 5～7時着
名古屋駅⇔さくら観光バス⇔ 神戸市役所	4,200円～	22～23時発５～7時着
栄⇔昌栄交通⇔神戸市役所	4,800円～	神戸着：早朝発午前着名古屋着：夜発深夜着