ここでは、愛知県名古屋市と四国南部に位置する高知県高知市の都市間移動について比較していきます。名古屋市と松山市は約545km離れており、移動手段は鉄道とバス、飛行機の3つがあります。それぞれを比較してみていきます。
JR東海道・山陽新幹線・特急しおかぜ
![]() | 名古屋駅⇔東海道・山陽新幹線 ⇔岡山駅⇔特急南風⇔高知駅 | グリーン車 23,460円 指定席 17,530円 自由席 15,940円 | 4時間40分 |
初めに鉄道での移動を比較します。この場合、名古屋岡山間は新幹線、岡山高知間は、在来線の特急南風に乗り換えて移動します。料金は、最も安い自由席で15,940円です。この区間は、JR東海、JR西日本、JR四国の3社をまたぐため、割引切符は設定されていません。下記の学割切符のみ利用できます。
学割 | グリーン21,540円 指定席 15,610円 自由席 14,020円 | 学割証明必要 |
移動時間は乗り換えの時間も合わせて、4時間40分です。これは新幹線区間を「のぞみ」で移動した場合ですので、「ひかり」「こだま」を利用した場合、さらに移動時間がかかります。「ひかり」の場合、名古屋岡山を乗り換えなしで移動できますが、「こだま」は、新大阪で必ず乗り換えが必要になるので、「こだま」に乗車するメリットはありません。名古屋高知間は、新幹線の移動時間よりも特急の移動時間の方が長く、特に特急の移動時間の長さが大変だと思います。これは、在来線で四国山地の山間部を抜けていく形になるため、時間がかかるのです。仮に四国新幹線が建設されれば、この区間の移動時間は、大幅に短縮されるでしょう。運行本数は、新幹線は乗り換えなしの「のぞみ」が高頻度、1時間あたり3本~4本運行されており、特急しおかぜは1時間あたり1本の運行です。
ツアーを利用して移動する
新幹線を利用する場合、1泊以上ホテルで宿泊するのであれば、個人のツアーパックを申し込む方法もあります。これは1人以上から利用できるツアーを利用します。料金は往復の交通費+宿泊費を含んだ料金で、通常価格よりも安い値段で提供されています。ツアーのメリットは、通常価格より割引されるのと、ホテルと合わせて予約できる点です。わざわざ、別のサイトでホテルを予約する必要がなく、一括で予約ができるため、時間を節約できます。ここでは、名古屋から高知の往復ツアーを、具体例をあげてみていきます。
![]() | 名古屋駅⇔東海道・山陽新幹線 ⇔岡山駅⇔特急南風⇔高知駅 (往復・ホテル1泊) | すべて込み 35,000円~ | 別々で予約した場合 運賃:15,940円x2 ホテル:5,000円~ 合計:36,880円~ |
ツアーは最安値のもので35,000円ですが、新幹線・ホテルを別々に予約すると36,880円になり、ツアーを利用した方が1,880円安くなります。この料金は1人当たりの価格であり、かつ最安値のホテルを選択した場合です。人数を増やして、高級ホテルを選択した場合は、これよりも高くなります。このツアー料金を、片道あたりの運賃(宿泊費用5,000円を引いて、往復の運賃を2で割る)で計算すると、15,000円です。通常の切符と比べると940円安くなります。大幅に安くはなりませんが、少しでも交通費を節約したいのであれば、選択肢の1つになるでしょう。
高速バス(夜行便)
![]() | 名鉄バスセンター・一宮BT⇔ 四国高速バス⇔高知駅・はりやま橋 | 7,100円~ | 19~23時発6~9時着 |
![]() | 名古屋駅・近鉄四日市駅 ⇔KOTOBUS EXPRESS ⇔高知駅 | 7,100円~ | 19~20時発7時着 |
次に高速バスを見ていきます。名古屋高知間は、夜行バスが四国高速バスと琴平バスによって2便運行されています。運賃は7,100円台からです。この運賃は通常運賃の最安値ですが、日によってはこれよりも高い日があります。また、早割、学割が利用可能で、それらを利用すれば、5,000円台までやすくできます。
バスはいずれも3列シートからなり、車内では、プライバシーをある程度確保できます。停車するバス停については、高知側はいずれも高知駅に停車、四国高速バスは、はりやま橋に停車します。名古屋側は、四国高速バスが一宮(愛知県北部と岐阜)、琴平バスが四日市(三重県)に停車します。名古屋都市圏の細かな需要に対応しています。なお、琴平バスについては、高知鳴門間はシャトルバスを利用し、鳴門で夜行バスに乗り換える形になります。その理由は、琴平バスは高知以外にも高松・松山方面へも向かうのが理由です。
飛行機(フジドリームエアライン・JAL)
![]() | 名鉄名古屋駅⇔空港特急⇔ セントレア⇔飛行機⇔高知空港 ⇔空港リムジンバス⇔高知駅 | ミュースカイ:980円 飛行機:9,940円~ 高知バス:900円 合計:11,820円~ | ミュースカイ:約35分 飛行機:1時間05分 高知バス:約30分 合計:約3時間10分 |
次に飛行機を見ていきます。飛行機は、フジドリームエアラインとJALが共同運行で1日2便運航しています。LCCは運行されていませんが、運賃は最安値のもので9,940円と安く、バス、空港アクセス鉄道も含めた合計は11,820円です。ただし、航空券は10,000円を超えるものも多いので、おおむね15,000円が平均的な価格になるでしょう。移動時間は、待ち時間+1時間を含めて約3時間10分です。乗り換えが多いものの、新幹線に比べて早く、最安値の航空券が購入できれば、LCC並みの価格で移動できます。
空港までのルートのうち、名鉄ミュースカイは、指定席の料金を含みません。特別車の指定席を指定する場合は、+450円の料金がかかります。
まとめ
以上をまとめると、名古屋と高知の移動は、とにかく安く移動したいのであれば高速バスです。一方、日中の移動では、航空券が安く、移動時間も短い飛行機が選択肢になるのでしょう。鉄道は、運賃が高く、移動時間も長いので選択肢としては微妙です。また交通費を安くできるツアーでも、それほど安くなりません。ただし、飛行機は運行本数が少ないので、その少なさを補うものとして、飛行機が利用できない時間帯に、鉄道が選択肢になるケースはあるでしょう。
交通手段比較早見表
移動手段 | 通常料金 | 移動時間 | 備考 |
鉄道 | 15,940円 | 4時間40分 | 岡山駅乗り換え |
ツアー | 15,000円~ | 〃 | 片道あたりの運賃で計算 |
夜行バス | 7,100円~ | 夜発朝着 | 宿泊費節約可能 |
飛行機 | 11,820円~ | 3時間10分 |