ここでは、愛知県の県庁所在地である名古屋市と、大分県の大分市、別府市への都市間移動についてみていきます。名古屋大分間は約870km離れており、移動手段は新幹線と飛行機の2つが上げられます。夜行バスは運行していませんが、関西圏からの夜行バスを間接的に利用することで利用できます。ただし、移動時間が長くなるので、そのルートはここでは扱いません。このページでは、2つの移動手段について、それぞれ比較していきます。
東海道・山陽新幹線・特急ソニック
別府/大分 | 別府 | 大分 | ||
![]() ![]() | 名古屋⇔東海道・山陽新幹線 ⇔小倉⇔特急ソニック ⇔別府・大分 | 29,850円(グリーン) 21,510円(指定席) 19,500円(自由席) | 4時間51分 | 5時間1分 |
はじめに鉄道の移動手段を見ていきます。この場合、名古屋小倉間を新幹線、小倉大分間は在来線の日豊本線を走る特急ソニックを利用します。運賃は最安値の自由席で19,500円です。大分と別府、どちらが発着でも料金は同じです。なお、この区間は、下記割引切符が利用できます。e特急券やEXサービスも利用できます。
大分/別府 | ||
e特急券 | グリーン24,700円 指定席 18,630円 自由席 16,910円 | 会員制 当日予約可能 |
EX予約サービス | グリーン26,330円 指定席 20,260円 自由席 18,340円 | 有料会員 当日予約可能 (早特は3日前) |
スマートEX予約サービス | グリーン26,680円 指定席 20,610円 自由席 19,130円 | 無料会員 当日予約可能 |
学割 | グリーン27,490円 指定席 19,150円 自由席 17,140円 | 学割証明必要 |
e特急券と学割の切符が、比較的安く利用できます。これ以外にはExサービスの切符も利用でき、特に、指定席、グリーン席を利用する場合は、これらサービスの利用で大きな割引を受けられます。移動時間は、別府、大分間は10分しか時間差がないので、いずれも、乗り換えも含めて約5時間を見積もっておけばよいでしょう。運行本数は博多行き、および東京行きの乗り換えなしの「のぞみ」が、1時間あたり3~4本、ソニックも1時間に2本運行されており、いずれも高頻度で乗り換えには困りません。
ツアーを利用して移動する
新幹線・特急を利用する場合、1泊以上ホテルで宿泊するのであれば、個人のツアーパックを申し込む方法もあります。これは、1人以上から利用できるツアーを利用します。料金は往復の交通費+宿泊費を含んだ料金で、通常価格よりも安い値段で提供されています。ツアーのメリットは、通常価格より割引されるのと、ホテルと合わせて予約できる点です。わざわざ、別のサイトでホテルを予約する必要がなく、一括で予約ができるため、時間を節約できます。ここでは、名古屋から別府の往復ツアーを、具体例をあげてみていきます。
![]() ![]() | 名古屋駅⇔東海道・山陽新幹線 ⇔岡山駅⇔特急ソニック⇔別府駅 (往復・ホテル1泊) | すべて込み 34,900円~ | 別々で予約した場合 運賃:19,500円x2 ホテル:5,000円~ 合計:44,000円~ |
ツアーは最安値のもので34,900円ですが、新幹線・ホテルを別々に予約すると44,000円になり、ツアーを利用した方が9,100円安くなります。この料金は1人当たりの価格であり、かつ最安値のホテルを選択した場合です。人数を増やして、高級ホテルを選択した場合は、これよりも高くなります。このツアーの料金を、片道あたりの運賃(宿泊費用5,000円を引いて、往復の運賃を2で割る)で計算すると、14,950円です。通常の切符(19,500円)と比べると大幅に安くなるのがわかると思います。早割切符がないこの区間は、ツアーを利用することで交通費を大きく抑えられます。
飛行機(ANA)
別府/大分 | 別府/大分 | ||
![]() | 名鉄名古屋駅⇔空港特急⇔ セントレア⇔飛行機 ⇔大分空港⇔空港連絡バス 別府北浜・大分 | ミュースカイ:980円 飛行機:9,440円~ 大分バス:1,600円 合計:12,020円~ | ミュースカイ:約35分 飛行機:1時間10分 大分バス:約1時間/1時間15分 合計:約3時間45分/4時間 |
次に飛行機を見ていきます。飛行機は、IBEXとANAが共同運行で、1日2便、朝と夕方に運行しています。運賃は最安値の格安航空券で9,440円、バス、空港アクセス鉄道も含めた合計は12,020円です。これは大分、別府どちらが発着でも同じです。航空券の価格は変動するので高い日もありますが、平均的な価格では、15,000円~20,000円と見積もっておけばよいでしょう。なお、通常の価格の場合約34,000円かかります。移動時間は待ち時間+1時間を含めて、別府が約3時間45分、大分が約4時間です。大分側で高速バスの乗車時間が長いため、時間がかかります。
空港までのルートのうち、名鉄ミュースカイは指定席の料金を含みません。特別車の指定席を指定する場合は、+450円の料金がかかります。
福岡空港経由のルート
なお、別ルートとして、運行本数の多い名古屋福岡間の飛行機を利用するルートもあります。この場合、航空券の価格が安いLCCが利用できるので、LCCを利用するものとして見ていきます。
![]() | 名古屋駅⇔名鉄ミュースカイ⇔ セントレア⇔LCC(ジェットスター) ⇔福岡空港⇔高速バス⇔別府・大分 | 名鉄 890円 LCC 5,720円~ 高速バス 3,250円 | 名鉄 30分 LCC約1時間30分 高速バス2時間30分 ~50分 |
合計 | 9,860円~ | 約5時間30分~50分 |
*航空券価格は日によって変動があり。
このルートの場合、福岡空港と大分間は、乗り換えなしの高速バス「とよのくに号」を利用します。運賃は最安値で9,860円、大分空港ルートよりも安くなりますが、移動時間は長くなり、別府方面が5時間30分、大分方面が5時間50分です。大分空港ルートと比べると、40分長くなるだけですが、高速バスで長時間の移動というのは大変でしょう。なお、高速バスは運行本数が多いので、待ち時間が長くなることは少ないですが、乗り換えがスムーズにいかなければ、さらに移動時間は長くなります。また、大分→福岡空港の場合、高速バスの遅れで飛行機に間に合わなくなるリスクもあり、デメリットもあります。
まとめ
以上をまとめると、一番現実的なのは、大分空港発着の飛行機でしょう。航空券も高くなく、移動時間も最短です。福岡空港のLCCを利用してさらに交通費を節約するルートもありますが、移動時間は長くなります。鉄道は、運賃の高さと移動時間の長さで敬遠してしまいますが、全く不利なわけでもなく、運行本数の多さゆえに、時間の融通が利きます。また、ツアーを利用することで交通費を節約できます。
移動手段比較
通常運賃 | 移動時間 | 備考 | |
鉄道 | 19,500円 | 4時間51分~5時間1分 | 小倉駅乗り換え |
ツアー | 14,950円~ | 〃 | 片道当たりの交通費 |
飛行機 | 12,020円~ | 約3時間45分~4時間 | |
飛行機 (福岡空港のLCC) | 9,860円~ | 約5時間30分 ~5時間50分 | 大分福岡空港間は 直通の高速バス |