京阪神松山の移動手段を比較(鉄道・バス・飛行機)

松山市街 四国への移動

松山市は愛媛県の西部に位置する県の県庁所在地です。京阪神都市圏(京都・大阪・神戸)との都市間は約320km離れており、かなりの距離があります。ここでは新幹線と特急、高速バス、飛行機と、フェリーの4つの移動手段についてそれぞれ比較していきます。

新幹線・特急しおかぜ

JR山陽新幹線のぞみ・ひかり・こだま・みずほ・さくら号
南海特急しおかぜ
京都⇔東海道・山陽新幹線⇔岡山
⇔特急しおかぜ⇔松山
自由席:13,630円
指定席:15,120円
グリーン:22,440円
4時間40分
JR山陽新幹線のぞみ・ひかり・こだま・みずほ・さくら号
南海特急しおかぜ
大阪⇔東海道線⇔新大阪
⇔山陽新幹線⇔岡山
⇔特急しおかぜ⇔松山
自由席:12,210円
指定席:13,590円
グリーン:19,520円
4時間53分
JR山陽新幹線のぞみ・ひかり・こだま・みずほ・さくら号
南海特急しおかぜ
三宮⇔市営地下鉄⇔新神戸
⇔山陽新幹線⇔岡山
⇔特急しおかぜ⇔松山
自由席:11,870円
指定席:13,250円
グリーン:19,180円
3時間55分
*移動時間は乗り換え、待ち時間も含めて時間を表示。

はじめに鉄道を見ていきます。京阪神の主要ターミナルから岡山までは新幹線、岡山から松山までは特急しおかぜを利用します。大阪市内・神戸市内を起終点とする場合は、新幹線駅までの在来線、地下鉄も含みます。運賃は自由席で11,870円~13,630円、移動時間はのぞみ号を利用した場合、神戸は約3時間55分、大阪・京都は約4時間50分かかります。なお、こだま・ひかりを利用した場合は、さらに長くなります。移動時間のうち大部分は特急の移動が占めます。なお、大阪の方が京都より移動時間が長いのは、大阪新大阪間の在来線の乗り換えがあるのが理由です。運行本数は多く、山陽新幹線は1時間辺り3本~6本、特急も1時間1本あります。

この区間には下記の割引切符が利用できます。主にJR四国が販売するサービスがメインです。

割引サービス京都大阪神戸備考
バリ得四国指定席 設定なし11,000円10,700円新大阪・新神戸発のみ
松山・広島
割引切符
自由・指定席:
設定なし
18,900円
(9,450円)
18,500円
(9,250円)
4日間有効。
乗り換え制限なし
関西・福岡発のみ
こだま指定席
往復切符
指定席:設定なし13,180円
(6,590円)
12,340円
(6,170円)
2名以上から利用可能
松山発大阪市内着、e5489
阪神往復
フリーきっぷ
指定席:設定なし18,500円
(9,250円)
左に〃新幹線・特急と阪神圏の
在来線4日間乗り放題、
四国発
阪神往復フリー
しおかぜ・南風
グリーンきっぷ
グリーン:設定なし22,450円
(11,225円)
左に〃新幹線・特急と阪神圏の
在来線乗り放題、四国発
学割自由席:12,060円
指定席:13,550円
グリーン:22,440円
10,750円
12,130円
18,060円
10,520円
11,900円
17,830円
学割証明必要
*()の数値は往復切符、回数券切符の片道1回あたりの料金を表示。

この中で一番安いのは、こだま指定席切符、次が阪神往復フリー切符です。これらは松山および今治間の駅発限定です。関西側の場合、広島・松山割引切符、次がバリ得四国です。松山・広島割引切符は周遊きっぷとなるので、扱いが特殊です。青春18きっぷと似たようなものであり、単に都市間の移動のみであれば不向きですが、広島・松山を途中下車しながら観光するのであれば、コストパフォーマンスは高いでしょう。なお、京都駅はJR東海の管轄のため、新幹線の割引切符はありません。京都発着で利用したい場合は、新大阪から新幹線を利用することで、上記の切符を利用できます。

バリ得四国を検索する

ツアー(JR・航空券+ホテル)

JR山陽新幹線のぞみ・ひかり・こだま・みずほ・さくら号新大阪⇔山陽新幹線⇔岡山
⇔特急しおかぜ⇔松山
ツアー価格:
25,900円~
個別に申し込んだ場合:
交通費:12,210円x2
ホテル:5,000円~
合計:29,420円~
*ホテルはビジネスホテル5,000円に1泊宿泊するものとして仮定。

次にツアー(JR)を見ていきます。旅行会社のツアーも交通費を安くする手段として有効ですので、大阪を発着とするツアーを取り上げていきます。このツアーは新幹線と特急の往復運賃とホテル代が含まれています。ツアーは26,000円台からあり、最安値と比較すると、個別に申し込んだ場合に比べて3,520円安くなります。この価格は新大阪駅までの在来線の運賃は含まれませんが、それでもこちらの方が安くなります。ツアーのメリットとしては、ホテルと切符が一緒に予約ができる点で、それぞれ個別に予約する手前が省けます。

大阪松山のツアーを検索する

高速バス

伊予鉄高速バス京都駅・大阪梅田・新大阪・USJ・宝塚・西宮
⇔伊予鉄・阪急バス⇔川内・道後温泉・松山
京都:8,000円
大阪:7,500円
約7時間
約5時間30分
ドリーム松山〃(夜行便)21時~23時発
6時~7時着
松山エクスプレス京都駅・大阪駅・なんば駅・USJ・三宮・舞子
⇔松山エクスプレス⇔・川内・
松山IC・JR松山駅(特急便あり)
京都:8,000円
大阪:7,500円
神戸:7,000円
約7時間20分
約6時間
約4時間56分
伊予高速バス(夜行)〃(ドリーム松山、夜行便)21時~23時発
6時~7時着
ウィラーエクスプレス京都駅・ウィラー大阪・USJ・三宮
⇔ウィラーエクスプレス⇔松山一番町
京都:4,200円
大阪:3,500円
神戸:3,500円
21時~23時発
6時~7時着
松山エクスプレス三宮BT・高速舞子⇔姫神バス⇔
川内IC・松山IC入り口・松山市駅・室町
神戸;7,000円4時間17分
*上記以外にも複数の停車駅あり。松山は松山市駅を表示。上記バスはいずれも、京都駅に停車。

次に高速バスを見ていきます。高速バスには複数の便があり、全部で4社が運行しています。運賃はウィラーエクスプレスを除けば価格が統一されており、京都8,000円、大阪7,500円、神戸7,000円です。最安値はウィラーの3,500円~4,200円です。ただし、ウィラーエクスプレスは夜行便のみなので、日中のバスの運賃は、どのバスを利用しても同じです。移動時間は京都が7時間以上、大阪が5時間30分~6時間、神戸が4時間15分~5時間です。夜行便については夜発朝着です。移動時間に差があるのは、停車するバス停によるものです。松山エクスプレスは京都発で大阪や神戸に立ち寄るのが理由で、また四国では走行する高速道路沿線のバス停に停車することが理由です。

運行本数はとても多く、すべてを合わせて1日20便以上あります。ただし、日中のバスの場合、京都発着のバスは少なく、朝夕に1便および2便のみのダイヤ設定です。

伊予鉄と阪急バスは中国道沿いのバス停、千里ニュータウンと八幡浜方面へ向かうバスがあります。一方でJRの松山エクスプレスは、難波、USJに停車します。このバスは、途中の徳島道沿線の板野・土成・脇町・三好、また三島川之江ICにも停車するバスがあります。複数のバス停に停車するため、移動時間が6時間を超えます。なお、日中のバスは複数の系統があり、走行するルートなどによって若干異なります。これらを踏まえると、自分の出発、目的地から便利なバスを利用するのが良いでしょう。

この区間は夜行バスも複数運行されており、とりわけ、最安値のウィラーエクスプレスは夜行バスです。夜行バスは3列シートがメインで。車内で1泊する形になるので、ホテルの宿泊費も節約できると考えると、コストパフォーマンスが高くなります。

京阪神松山間の高速バスを検索する

飛行機(格安航空券)

格安航空券大阪梅田⇔空港バス⇔伊丹空港
⇔ANA・JAL⇔松山空港
⇔リムジンバス⇔JR松山駅
大阪バス:650円
航空券:~9,140円~
松山バス:800円
合計:10,590円~
大阪バス:30分
飛行機:50分
松山バス:25分
合計:2時間40分
(京都)京都駅⇔伊丹空港線⇔伊丹空港京都バス:1,340円
合計:11,280円~
京都バス:約1時間
合計:3約時間10
(神戸)三宮駅⇔伊丹空港線⇔伊丹空港神戸バス:1,070円
合計:11,010円~
神戸バス:約50分
合計:約3時間
*移動時間は待ち時間と、乗り換えの時間を含めたい時間を表示。待ち時間は+1時間を計算。航空券の価格は変動あり。

次に飛行機での移動(伊丹空港発着)を見ていきます。この場合、JALおよびANAを利用します。料金は最安値の格安航空券で9,140円からです。最安値でなくとも12,000円台の航空券が多く見られます。移動時間はすべてを含めると、大阪が約2時間40分、京都が3時間10分、神戸が3時間です。どの都市からでも3時間程度と見積もっておけばよいでしょう。これは新幹線よりも短い移動時間です。運行本数は1日8便、朝と夕方に集中しています。

飛行機のメリットとしては、移動時間が短い点が挙げられます。飛行機の航行時間は50分ですし、すべてを含めても鉄道より速くなります。上記はある程度余裕を持って移動した場合ですが、待ち時間を短くすれば、もしくは最低限にするのであれば、さらに短縮できるでしょう。難点としては乗り換えが3回ある点です。もっとも、目的地が空港周辺(伊丹、箕面など)であれば関係なく、こちらの方が便利でしょう。空港からレンタカーを利用するのであれば、駅までの移動は関係ないので、こちらの方が良いケースもあります。

なお、かつてはLCCのジェットスターが関空便を運航していましたが、現在は運休となっています。

伊丹松山間の航空券を調べる

フェリー(オレンジフェリー)

オレンジフェリー大阪(西梅田)⇔メトロ⇔大阪南港
*住之江公園で乗り換えあり。
⇔オレンジフェリー⇔東予港
⇔東予港線バス(予約必要)
⇔松山駅
*松山市駅・松山IC・川内ICにも停車
メトロ:340円
フェリー:8,200円~
バス:1,250円
合計:9,790円~
フェリーは夜22時発
6時着、バスで

7時に到着
(京都から)京都⇔JR東海道線⇔大阪(西梅田)
*西梅田からは上記と同じ
JR:580円
合計:10,370円
(神戸から)三宮⇔JR東海道線⇔大阪(西梅田)
*西梅田からは上記と同じ
JR:660円
合計:10,450円
フェリーは部屋のタイプ、連休、休日によって運賃が変動あり。

最後にフェリーを見ていきます。この場合、東予港経由のオレンジフェリーを利用します。かつては、大阪大分間のさんふらわあを利用する手段もありましたが、松山港に寄らなくなったので、これが唯一のルートになりました。運賃はすべてを合わせると9,790円~10,450円です。フェリーの等室を高いもの(個室)にすれば、もう少し高くなります。移動時間は約10時間程度ですが、夜10時頃に出発して朝に到着するので、実質夜行バスと同じです。

このルートの場合、乗り換え回数が4回以上になるのが難点になるものの、フェリーで1泊する形になるので、それ自体はあまり苦にならないと思われます。フェリーでは、食事、温泉施設もあり、夜行バスと異なり完全に横になって寝れるため、ホテルやカプセルホテルに泊まっているのと同じ快適性を得られます。これを踏まえると、宿泊費も節約でき、さらに安い運賃で移動できるため、全ルートの中では一番コストパフォーマンスが高いと思われます。

まとめ

以上をまとめると、交通費が一番安いのは高速バス、宿泊費とのコストパフォーマンスも含めるとフェリー、夜行バスの順になります。特にフェリーに関しては、圧倒的にコストパフォーマンスが高くなります。移動時間については飛行機、次いで新幹線と特急になります。以下に早見表を掲載しておきます。

京都松山

移動手段通常運賃移動時間備考
新幹線
+特急
13,630円4時間40分
高速バス4,200円~8,000円7時間
~7時間20分
割引運賃は、学割、往復ネット割引など
飛行機11,280円~3時間10分
フェリー10,370円~夜10時発
朝7時着
宿泊費を含んだ料金
通常運賃はすべての合計、および自由席の料金を表示。

大阪松山

移動手段通常運賃割引運賃移動時間備考
新幹線
+特急
12,210円6,590円4時間53分割引運賃は、
こだま指定席往復切符
高速バス3,500円~7,500円5時間30分
~6時間
飛行機10,590円~2時間40分
ツアー7,950円~4時間53分通常運賃は、片道運賃で計算
ホテル代を5000円引いた数値
フェリー9,790円~夜10時発
朝7時着
宿泊費を含んだ料金
通常運賃はすべての合計、および自由席の料金を表示。

神戸松山

移動手段通常運賃割引運賃移動時間備考
新幹線
+特急
11,870円6,170円3時間55分~割引運賃は、
こだま指定席往復切符
高速バス3,500円~7,000円5時間30分
~6時間
飛行機11,010円~3時間4
フェリー10,450円~夜10時発
朝7時着
宿泊費を含んだ料金
通常運賃はすべての合計、および自由席の料金を表示。