ここでは静岡と沖縄本島の移動について比較していきます。静岡と沖縄の那覇市の都市間距離は約1,400kmで、移動手段は飛行機一択です。ここでは、飛行機での移動時間・運賃・格安航空券と、また羽田・成田・中部国際空港を利用したLCC、格安航空券の移動手段について比較していきます。比較では静岡駅と新千歳空港を起終点として見ていきますが、静岡県東部と西部からの移動についても扱います。
静岡空港のANAを利用する
静岡駅⇔しずてつバス⇔静岡空港 ⇔ANA⇔那覇空港 | バス1,100円 飛行機14,560円~ | バス約55分 飛行機2時間45分 | |
合計 | 15,660円~ | 約4時間40分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
静岡空港と那覇空港間はANAが一日1便のみ運行しており、いずれもお昼の時間帯に運行しています。通常料金は62,880円ですが、最安値の航空券は14,560円です。静岡駅からの連絡バスも含めると15,660円です。少し高めの航空券でも20,000円程度のものがあり、格安航空券を利用することで、大幅に安くできます。
移動時間はバスと待ち時間を含めると約4時間40分です。静岡空港での待ち時間を減らせば4時間程度にまで減らせます。高速バスにおける渋滞の遅れは懸念材料ではありますが、新東名が開通し、交通量が減少した現在では渋滞がほとんど起きませんので、静岡市内でも渋滞はひどくなく、遅れることはめったにありません。
羽田空港の格安航空券を利用する。
静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔品川駅 ⇔京急本線急行⇔羽田空港 | 6,240円 | 約1時間35分 | |
羽田空港⇔飛行機⇔那覇空港 | 10,610円~ | 約3時間10分 | |
合計 | 16,850円~ | 約5時間45分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
次に、羽田空港を利用するケースを見ていきます。羽田空港からはJAL・ANA・スカイマーク、ソラシドエアーの4社が運航しています。この場合、航空券の最安値は10,610円、スカイマークの航空券が比較的安く購入できます。羽田空港と静岡駅の間は新幹線と京急を利用します。すべてを合わせて16,850円です。静岡空港の航空券と比べると若干高くなります。ただし、航空券の価格は変動するので、日によってはこちらの方がやすいこともあります。なお、静岡東京間の移動を高速バスにするのであれば、移動時間は増えるものの、これよりも安くできます。
移動時間は待ち時間も含めると、約5時間45分です。静岡空港を利用するよりも、移動時間がかかります。運行本数は1日あたり20便以上あり充実しています。静岡空港はお昼に1便しかないので、それ以外の時間帯で利用するのであれば、こちらが選択肢に入ります。
MCC(ミドルコストキャリア)について
スカイマークやソラシドエアーはMCC(ミドルコストキャリア)と呼ばれています。MCCはLCCとFCC(通常の航空会社)の中間にあたる会社で、料金・サービスともにLCCとFCCの中間の質を提供しています。上記ではスカイマークがMCCに該当します。具体的には早割のチケットが購入可能、座席指定が無料、受託手荷物は一定量までは無料(追加料金がかからない)、予約変更・取り消しが可能などです。もっとも取り消しに関しては、利用した割引の種類によっては、利用できないもの、手数料がかかるもの、全額返金されないものなどがあります。FCCとの違いは、FCCは安い価格の航空券は数カ月先でないと入手できないのに対し、MCCは比較的直近(1カ月先)でも安い航空券が購入しやすい点があります。
静岡県東部と那覇の移動
羽田空港と静岡空港の価格と比べると静岡空港の方が安く、静岡を起終点にすると羽田空港の方が移動時間が増えます。ただし、同じ静岡でも、沼津・三島・富士などの静岡東部が発着であれば話は別です。静岡県東部は羽田空港の方が近いので、最速の新幹線で移動するとすれば、空港までの移動時間は短いです。また、移動時間はかかるものの、三島から空港までの直行バスもあるので、静岡空港よりも羽田空港の方が行きやすいです。それを踏まえると、便数が多く時間の融通が利きやすい羽田の方が選択肢に入るでしょう。
成田空港のLCCを利用する。
静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔東京駅 | 5,940円 (自由席) | 約1時間 | |
東京駅⇔エアポートバス ⇔成田空港第3ターミナル | 1,500円 | 1時間5分 | |
成田空港⇔ジェットスター,Peach, ⇔那覇空港 | 7,570円~ | 約3時間35分 | |
合計 | 15,010円~ | 約6時間40分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
成田空港のLCCを利用するケースも比較していきます。このケースでは東京静岡間を新幹線で移動し、東京成田空港間は高速バスを利用します。成田エクスプレスも利用できますが、空港まで3,000円と若干高くなります。LCCはジェットスター、ピーチが1日あたり6本運行しています。LCCの場合、直近の予約でも安い航空券が多く、10,000円以下の航空券も多くあります。航空券の最安値は7,520円からあり、全ての合計は最安値で15,010円です。羽田空港の格安航空券よりも安い価格で利用できます。なお、東京静岡間の移動を高速バスにすることで、さらに交通費を節約できます。
移動時間は待ち時間も含めて、約6時間40分かかります。成田空港東京駅間の移動時間がある分、羽田空港経由と静岡空港経由よりも時間がかかります。また、空港への高速バスは渋滞により遅れる可能性もあり、遅れる場合はこれよりも時間がかかります。
LCCを利用する際の注意点
格安航空(LCC)はその安い価格が最大のメリットですが、ピーチやジェットスターなどのウェブサイトで直接予約する場合、基本的には予約便の変更・キャンセル・受託手荷物・座席指定ができません。これらは有料になるので、上記の価格に+手数料が必要になります。もしくは、これらサービスを利用したい場合、それらサービスを含めたオプションを選択する方法があります。若干値段が高くなりますが、上記のサービスが利用可能になります。
例えばピーチ便の場合、シンプルピーチ(機内持ち込み手荷物のみ)、バリューピーチ(変更・キャンセル・受託手荷物・座席指定あり)、プライムピーチ(バリューピーチのサービスに加え、受託手荷物2個、スマートシート指定無料)の3つがあります。シンプルピーチの場合、上記の価格ですが、プライムピートは1万円を超えます。
もっとも、ANAやJALの通常の航空券に比べれば圧倒的に安いです。その値段で各種サービスが受けられると考えると、圧倒的にコストパフォーマンスは高いでしょう。
名古屋の中部国際空港からLCC・格安航空券を利用する。
静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔名古屋駅 ⇔名鉄特急ミュースカイ⇔中部国際空港 | 7,190円 (自由席) | 約2時間15分 | |
中部国際空港⇔Peach,ジェットスター, スカイマーク,ソラシドエアー, JAL,ANA⇔那覇空港 | 7,310円~ | 約2時間20分 | |
合計 | 14,500円~ | 約5時間35分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
つづいてセントレアのLCC・格安航空券を利用するケースを見ていきます。この場合、静岡中部国際空港間は新幹線・名鉄特急を利用し、名古屋駅で乗り換えるものとします。航空券の最安値はLCCを利用すると7,310円からで、交通費の合計は14,500円です。JAL、ANAなどを利用するともう少し高くなり、合計で20,000円くらいまでを見積もるのが良いと思います。新幹線での移動を高速バスに変えることで、空港までの移動は安くできますが、その代わり移動時間は増えます。
移動時間は、待ち時間も含めて約5時間35分になり、羽田空港を利用する場合とほぼ同じです。運行本数は多く、すべてを合わせると1日10便あります。時間の融通は利きやすいです。
浜松(静岡県西部)と那覇の移動
上記の比較は静岡市と那覇市の移動ですが、浜松市と那覇市の移動にすると少し状況が変わります。浜松市は名古屋寄りなうえ、浜松からセントレアまで直行バスが高頻度で出ているので、こちらの方が空港までのアクセスは良いです。静岡空港までも遠くはありませんが、1日1便の静岡空港よりも、運行本数が多く、安い便も多いセントレアの方が便利なので、こちらの方が選択肢に入るでしょう。
まとめ
以上をまとめると、航空券の価格に違いはあるものの、空港までの移動にかかる運賃を合わせると、いずれも大きな違いはありません。比較するとセントレア<成田<静岡<羽田になりますが、航空券の価格に左右されるため一概には言えません。移動時間は静岡空港が一番短いので、静岡那覇間で安い航空券が購入できるのであれば、そちらを使う方が良いでしょう。
ただし、静岡県東部であれば羽田、静岡県西部であればセントレアの方が近く、空港までのアクセスもバスなどで乗り換えなしで行けるので、静岡空港よりもそちらの方が選択肢に入るでしょう。
早見表
移動手段ルート | 料金 | 移動時間 | 備考 |
静岡空港 | 15,660円~ | 約4時間40分 | 1日1便のみ |
羽田空港 | 16,850円~ | 約5時間45分 | スカイマーク・ソラシドエアーなど 安い航空券あり |
成田空港 | 15,010円~ | 約6時間40分 | LCCなど安い航空券あり |
セントレア | 14,500円~ | 約5時間35分 | LCC、スカイマークなど 安い航空券あり |