松山は愛媛県の県庁所在地であり、松山東京間の距離は約950km離れています。移動手段には、鉄道(新幹線+特急)、夜行バス、飛行機の3つが存在します。ここでは、それぞれの移動手段を比較してみていきます。
東海道・山陽新幹線・特急しおかぜ
![]() | 東京駅⇔東海道・山陽新幹線 ⇔岡山駅⇔特急しおかぜ⇔松山駅 | グリーン:32,650円 指定席:22,920円 自由席:21,220円 | 6時間4分 |
鉄道は、東京岡山間を東海道・山陽新幹線、岡山松山間は特急しおかぜを利用します。新幹線区間は、「のぞみ」「ひかり」が直通で運行しており、乗り換えせずに移動できます。料金は自由席が21,220円、移動時間は、乗り換えも含めて6時間4分です。移動時間のうち、岡山松山間の特急の乗車時間は、2時間40分程度で、新幹線が3時間30分程度なのを考えると、特急でかなりの時間を要します。それゆえに、岡山発着のひかりを利用すると、のぞみに比べてさらに移動時間が増えます。これは「ひかり」の停車駅が、「のぞみ」に比べて多いのが理由です。なので、最速で移動するのであれば、のぞみ以外は選択肢にないでしょう。
運行本数は多く、1時間あたり4本の東京行きの「のぞみ」が運行されています。「ひかり」は、1時間あたり1本運行されています。しおかぜは1時間あたり1本運行されています。
この区間の割引切符は、JR四国ツアーが販売するのぞみ早特往復きっぷと学割しかありません。以下に、その価格を掲載します。
のぞみ早特往復きっぷ | 指定席 37,860円 (片道18,930円) | 21日前から7日前まで予約可能 |
学生割引 | グリーン30,070円 指定席 20,340円 自由席 18,640円 | 学割証掲示で20%割引 |
JR四国ツアーが販売するのぞみ早特往復きっぷは、片道あたり18,930円で、通常運賃よりも2,290円安くなります。往復で移動するのであれば、この切符を利用しない手はないでしょう。
ツアー(鉄道)
次にツアーを見ていきます。ここでは鉄道の個人ツアー(1人)、東京から松山への往復の旅行ツアーを例に取り上げます。
![]() | 東京駅⇔東海道・山陽新幹線⇔ 岡山駅⇔特急しおかぜ⇔松山駅 | すべて込み 37,300円~ | 別々に予約した場合 特急:21,220円x2 ホテル:5,000円~ 合計:47,440円~ |
ツアーの最安値は、37,300円です。これらを別々に予約すると40,160円かかりますが、差額にすると10,140円安くなります。これは1人で1泊の料金なので、人数を増やすか宿泊数が増えれば、その分の料金は増えます。また、夏季や行楽シーズンはこれよりも高くなります。さらに、ホテルの料金は5,000円としていますが、高級ホテルに宿泊すれば料金は増えます。これを片道当たりの料金に計算(ホテル代5,000円を引いて運賃を2で割る)すると、16,150円です。この料金は、のぞみ早特往復切符の片道あたりの料金よりも、さらに安い料金になります。料金もさることながら、ホテルと交通費を一括で予約できるので、別々に予約する手間を減らせます。
高速バス(夜行バス)
![]() | 東京駅・バスタ新宿⇔琴平バス ⇔松山駅前 | 8,600円~ | 夜20時発、朝9時着 |
![]() | 新宿駅西口・バスタ新宿・ ・横浜駅⇔オレンジライナー号 ⇔川内IC・松山IC・松山市駅・ 道後温泉・松山室町営業所 | 11,000円~ | 夜19時発、朝8時着 |
次に夜行バスを見ていきます。夜行バスは、全部で2便が運行しています。琴平バスは東京駅・新宿を発着として、高松道のバス停と高松市内に停車しながら、最終的に松山駅へ至る路線です。一方で、オレンジライナーは新宿を発着として横浜に停車、松山方面へ向かい、松山市内とその周辺に停車するバスです。運賃は琴平バスが安く8,600円です。ただし、料金は変動があるので、これよりも高くなることがあります。いずれも夜に出発し、次の日の朝に到着します。運賃の違いもありますが、2つのバスの違いは停車駅が異なる点です。琴平バスは、高松に停車し、そちらがメインなのに対して、オレンジライナーは松山と首都圏を直接結び、松山の各所に停車するバスです。また、前者は松山駅に停車するのに対して、後者は市電駅の松山市駅に停車します。これらを踏まえると、料金だけでなく、目的地によってバスを使い分けるのが賢い選択肢なのかと思います。
飛行機(羽田発着のJAL・ANA)
![]() | 東京駅⇔山手線・モノレール ⇔羽田空港(浜松町駅経由) | 670円 | 約30分 |
![]() | 羽田空港⇔飛行機⇔松山空港 | 15,000円~ | 約1時間30分 |
![]() | 松山空港⇔空港リムジンバス⇔松山駅 | 780円 | 約15分 |
合計 | 16,450円~ | 約3時間15分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
次に、飛行機での移動、羽田空港を利用するケースを見ていきます。羽田空港からはJAL・ANAが1日12便、高頻度運行されています。運賃は最安値の物で15,000円、空港と駅のバス鉄道も含めると、16,450円です。なお、通常の航空券は50,000円以上の値段になります。移動時間は約3時間15分で、移動手段の中では最速、鉄道の半分の時間です。松山空港は松山の中心部から近いので、空港と駅間の距離が短い分、比較的便利です。待ち時間を短縮できれば、3時間以下に抑えることも可能でしょう。
成田発着のLCC(ジェットスター)
![]() | 東京駅⇔エアポートバス ⇔成田空港第3ターミナル | 1,500円 | 約1時間5分 |
![]() | 成田空港⇔ジェットスター⇔松山空港 | 6,030円~ | 約1時間45分 |
![]() | 松山空港⇔⇔空港リムジンバス⇔松山駅 | 780円 | 約15分 |
合計 | 8,310円~ | 約4時間05分 |
*航空券価格は日によって変動あり。
松山空港にはLCCも就航しているので、こちらのケースも比較していきます。この場合、成田松山間ののジェットスターを利用します。東京側は高速バスを利用して、駅と空港を移動します。成田エクスプレスも利用できますが、空港まで3,000円と若干高くなります。LCCの場合、直近の予約でも安い航空券が多く、10,000円以下の航空券も多くあります。航空券の最安値は6,030円からあり、全ての合計は最安値で8,310円です。すべての交通手段を比較しても、これが最安値になります。移動時間は4時間05分で、羽田空港の航空便よりも長くなります。これは成田空港と東京駅間の高速バスの移動時間が長いのが理由ですが、高速道路の渋滞によっては、さらに時間がかかることもあります。運行本数は少なく、朝と日中に2便しかありません。
まとめ
以上をまとめると、運賃では、成田のLCCと高速バスが圧倒的に安く、他の手段とは比較になりません。ただし、車内で宿泊する分、1泊の宿泊費を含めていることを考えると、高速バスの方がコストパフォーマンスが良いですが、快適性の面では良くありません。移動時間の面では、羽田空港の航空便がもっとも短いです。航空券の値段も安いものであれば新幹線よりも安いので、こちらの方に利があるでしょう。鉄道は運賃も高いうえ、移動時間もかかりすぎるので難しいです。もっとも、ツアーを利用すれば、飛行機の最安値以下まで安くなるので、その場合は、選択肢に入るでしょう。
交通手段比較早見表
運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 | |
鉄道 | 21,220円 | 18,930円 | 約6時間4分~ | 最安値は のぞみ早特往復きっぷ |
ツアー | 16,150円 | 〃 | 宿泊費5,000円を引いて 片道の運賃で計算 | |
夜行バス | 8,600円~ | 夜発朝着 | ||
飛行機(JAL・ANA) | 16,450円~ | 約3時間15分 | ||
飛行機(LCC) | 8,310円~ | 約4時間05分 |
*鉄道の学割は、最安値ではあるものの、利用者が学生のみに限定されるので、最安値運賃からは除外。